本当に基本が身についていますか?
クロノスにやって来るのは、進学校でも英語の成績が優秀な人から、基礎~中級レベルの人まで様々です。
基礎~中級レベルで伸び悩んでいる人でも、文法用語だけは皆よく知っています。
しかし、その文法事項が具体的に何のためにありどんな働きをするのかが分かっていません。
それが分かると、急に伸び始めます。ゼロからの出発ではなく、頭の中にあるもののバラバラで使い物にならない知識を生かす形なので、伸びが速いのです。
進学校で英語の成績がかなり良い人でも、本当の意味での基本が身についていない人がけっこう多いのです。たしかに、基礎文法の約束事や活用法は知識としてよく「知って」います。受験用の「文法問題」もよく解けます。しかし、「知っている」だけで実際に「生かす」こと、「使いこなす」ことができない人が多いのです。
たとえば、冠詞や単数・複数は中1で学ぶ基礎中の基礎ですが、それにどんな役割があってどのように役に立つのかは、ほとんどの人が分かっていません。
この2つを自分のものにするだけで、それまでより英文の内容をより深く、具体的・立体的なイメージを伴う形で正確に読み解けるようになります。当然、英作文の力も伸びます。
自己診断用のQUIZをいくつか挙げました。
トライしてみましょう。
クロノスに入りたての高校生がよく間違える例を挙げました。
初級者:
1. He likes a girl.
という文を「彼は女の子が好きだ(女好きだ)」と訳してしまう。
※ヒント:単数・複数の使い分け及び冠詞の働きは?
2. The fact that he knows is important.
The fact that he knows it is important.
The fact that he knows it is important is important.
この3つの英文がすぐに訳せない(文の仕組みがすぐに分らない)。
※ヒント:接続詞と関係代名詞の見分け方は?
3. This is the tool which I had to do it.
この文を「これはしなければならない道具です(!?)」と訳してしまう。
※ヒント:関係代名詞が導く従属節の特徴は?
4. Educated people can do wrong.
cannotを「はずがない」と丸憶えしているため、「~なはすだ」と訳してしまう。
※ヒント:”can”の本来の意味(語義)は?
5. This is a pen.
この文の”is”が「これはペンです」の「は」に当たると思ってしまう。
(このケースはたんなる間違いではすまず、英語の伸び悩みの元凶になります)
※ヒント:英語の「格と文型」に当たるのが日本語の「て・に・を・は(助詞)」です。
中級者:
1. I like swimming, but don’t like to swim.
この文を「水泳は好きだが、泳ぐことは好きではない(!?)」などと訳してしまう。
当然、To see is to believe. とSeeing is believing. の意味の違いも分からない。
※ヒント:不定詞の名詞用法と動名詞の意味的な違いは?
2. It is impossible for him to know this fact.
この文を「彼はこの事実を知ることができない [×] 」と訳してしまう。
※ヒント:”impossible”(canも同じ)のもう一つの語義および”know”の語義は?
3. 「ここはどこですか」と英語で言おうとして、
”Where is here? [×]”とか”Where is this place?[×]” と言ってしまう。
※ヒント:訳語をそのまま並べず、応答文の主語がどうなるか考えよう。
4. I visited a city of Tokyo. / I visited the city of Tokyo.
この二つの文を訳し分けることができない。
※ヒント:冠詞の働きと”of”の意味を考えよう。
5. Children will cry for the moon.
この文を「子供たちは月のために(月に向かって)泣くでしょう(!?)」と訳してしまう(下線部が誤り)。
※ヒント:”for” と”will” の意味は?
上級レベルの人でも、最初は次のような誤りをします。
1. 「馬は足が速い」の英訳で、次のどれが文法的に正しいか迷う。
Horses run fast. /The horse runs fast. /A horse runs fast.
3つとも正しいことまでは分っても、ニュアンスの違いが分らない。
※ヒント:冠詞と単数・複数の使い分けは?
2. I am being happy. や、Spring is come.
このよく使われる表現を誤文と思ってしまわないだろうか。
※ヒント:進行形が表す働きは? 現在完了の用法は?
3. The accident did not a little damage to my car. を否定文(did notを否定の助動詞)と思ってしまう。
※ヒント:この ”do” は3種類の “do” のうちのどれ?
4. No thought was farther from my mind.
という文を「どんな思考も私の心からより遠くなかった(!?)」などと訳してしまう。
さらにI’ve never felt better. も「より元気だったことははい(!?)」と訳してしまう。
※ヒント:“no”や“have never”を使う超重要な比較表現パターンは何を表す?
5. We cannot have the cake and eat it.
「そのケーキを手に入れて食べることはできない(!?)」と訳してしまう。
※ヒント:否定表現の基本パターンや “and” の用法は?