<対話型ゼミ方式>とは?

■「なぜ」の問いを大事にしない日本の授業方式

日本の学校で英語を6年(大学も含めると8年~10年)も学んでいるのに、なぜ日本人は英語が世界的に見て劣っているのでしょうか?よく報道されているように、これは英会話やリスニングだけでなく読み書きを含めた総合力が世界的に下位レベルであり、難関大の学生にもそれが当てはまります。

 

その理由の一つに、学習方式があります。

日本の学校や予備校、塾の英語の授業はおしなべて、他教科と同じように、一方通行の知識伝達型の授業です(図1参照)。画一的な知識と型にはまった解き方や小手先の技術を<受身的>に伝授されるだけです。

人数も、たとえ少人数を謳っている所でも20人ほどで、たまに当てても掘り下げる余裕はなく、たんに正誤の確認くらいです。これでは20人でも100人でも結果にあまり変わりはありません。

一般的な授業形式

【図1】一般的な授業形式

しかし一人ひとりの「なぜ」、一人ひとりの理解度、思考プロセス、陥る穴はそれぞれ違います。一方通行の受身的な授業と画一的で型にはまった指導法では一人ひとりの穴は埋められず、各人の「なぜ」は解消されないままです。結局、いつまで経っても曖昧さは残り、せいぜい「なんとなく分かった」気になるだけです。

あとは問題量をたくさん解かせるなど自分任せで、たまたま語学センスがある人だけが勝手に伸びていき、そうでない人は置いてきぼり、ということになります。(このことは、先に述べたように受験産業の合格の量の追求と裏腹の関係なのです。)

 

■全員が主人公になり、「なぜ」を重視する授業方式

では、一人ひとりを確実に伸ばすためにはどうすればよいでしょうか?

一人ひとりの「なぜ」の問いに応え、新たな「なぜ」を生み、さらにそれに応えるといった、知的好奇心が好循環に働くような授業方式です。そうすれば各人の潜在力が掘り起こされ、確実に力をつけていきます。

 

そのためには、次の3つの条件が必要です。

①   10名以内の少人数で、講師の目が全員に行き届き、生徒が集中力を保てること

②   一方通行の知識伝授ではなく、対話型トレーニングで思考過程まで立ち入ること

③   講師が個々人の長所・短所を把握し、どんな質問にも即応出来る力量があること

 

この条件を満たすのが大学院のゼミや大学の卒ゼミの少人数の授業方式です。すなわち、講師を含めて全員が対面する形で会議テーブルを囲み、後ろの席に埋もれることなく全員が主人公になり、双方向、全方向のプレゼンテーションや質疑のやりとりを通して理解や応用力を深める<能動的>な授業方式です。

 

講師も一人ひとりの長所・短所、思考プロセス、理解度、定着度等を把握・確認しながらそれに合わせた突っ込みをして、それに応じて生徒も知的好奇心が刺激されて定着度と理解度を深め、論理的思考力が耕され、応用力の錬度が増します。学ぶことの楽しさや充実感に支えられて力を伸ばしていきます。

紹介_対話型ゼミ方式2_R

【図2】クロノスの実施する「対話型ゼミ方式」

一対一の個人授業と違って、他の生徒の「なぜ」や誤り(自分も陥る可能性のある落とし穴)とその解決法や考え方も共有することが出来ます。たんに双方向であるだけでなく、対話の向きは全方向に向かいます。クラス内で連帯意識も芽生えて活気が生まれて集中力が持続し、クラス全体が勢いを伴って伸びていきます。

こうした授業方式がどれほど効果的かは、クロノスが20年以上にわたって生み出し続けてきた質の高い(中身の濃い)合格実績が雄弁に証明しています。クロノスでは上位クラスは言うに及ばず、基礎クラスの人でも難関大志望者のほとんどが合格を勝ち取ってきました。